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【インドネシア・バリ島】Jatiluwih Eco Farm:バリ島・ジャティルイで学ぶ「共生」の探究学習

2025.09.22

ジャティルイ・エコファームは、世界遺産にも登録されているバリ島ジャティルイの広大な棚田を舞台に、次世代が持続可能な未来を構想するための「生きた教科書」となる教育拠点です。

 

◆ アクセス情報

Jatiluwih Eco Farmは、バリ島中西部・タバナン県のジャティルイ地区に位置しています。
世界遺産にも登録されている棚田エリアの中心部にあり、自然環境に囲まれた安全で落ち着いた立地です。

  • ングラ・ライ国際空港(デンパサール)から車で約2〜2.5時間
  • ウブドエリアから車で約1.5時間
  • 主要観光エリア(ヌサドゥア/クタ方面)から約2〜2.5時間

大型バスでのアクセスも可能です。
団体の場合は、駐車場所や導線を事前に調整いたします(要事前相談)。

都市部の喧騒から離れた環境だからこそ、 「自然・社会・文化」を一体として学ぶフィールドラーニングが可能です。

 

◆ なぜ、この場所が「生きた教科書」なのか?


それは、ジャティルイの価値が単なる景観の美しさにとどまらず、1000年以上守られてきた「スバック」という社会システムの中に、現代社会が直面する課題を解決する知恵が息づいているからです。

ジャティルイの本質的な価値は、棚田そのものよりも、それを支える社会システムにあります。スバックは単なる水路管理組織ではありません。それは、バリ島の幸福哲学「トリ・ヒタ・カラナ(3つの調和)」を実装したコミュニティモデルです。

 

◆ バリ流SDGs:トリ・ヒタ・カラナとは?

「トリ・ヒタ・カラナ」とは、 神・人・自然の調和によって真の幸福が生まれるというバリ・ヒンドゥーの根本哲学です。

  • ・神との調和(Parhyangan)
    儀礼や祈りを通じて、自然や大いなる存在への感謝を示す。
  • ・人との調和(Pawongan)
    地域共同体(バンジャール)での合意形成と相互扶助。
  • ・自然との調和(Palemahan)
    土地や水を敬い、自然の循環を壊さない農の営み。

スバックでは、

  • 水路の分岐点に祠を建て祈る(神)
  • 上流から下流まで話し合いで水を分配する(人)
  • 農薬を最小限に抑え循環を守る(自然)

という形で、理念が日常の運用として体現されています。

気候変動、環境保全、地域衰退、人間関係の希薄化。
現代社会が抱える課題に対し、1000年続くこの仕組みは重要な示唆を与えます。

 

◆ 生徒は何を体験することができるか?

生徒たちは五感を使って、自然と共生する暮らしの知恵を学びます。

ジャティルイエコファームでは、様々な体験オプションがあるため、関心に応じて組み合わせることが可能です。

棚田トレッキング: 1〜4時間のルートで、緻密な水路や分岐点にある祠を巡り、水が「神聖な共有財産」であることを学びます。

伝統的な農業体験:牛を使った耕作や手作業の田植えを通じ、自然のサイクルに身を委ねる苦労と喜びを実感します。

料理教室: 庭園での収穫から調理までを行い、食と環境の密接なつながりを学びます。

バリ文化体験: お供え物作り、竹細工、コーヒー焙煎などを通じ、暮らしに息づく伝統の知恵に触れます。

蜂蜜の収穫体験:針なし蜜蜂の生態を学び、自然がもたらす多様な恵みを収穫を通じて理解します。

ヨガセッション:広大な棚田の前で、自分自身と自然との調和を深める時間を持ちます。

泥んこ体験: 田んぼの泥に直接触れ、大地を敬う精神を直感的に体感します。

釣り体験: 自ら釣った魚を調理していただくことで、命の循環を直接的に学びます。

 

◆ 生徒たちにどんな「問い」を提供できるのか?

研修を深い学びにするための、いくつかの探究テーマを例として提示します。

①「伝統」と「効率」のバランス

ジャティルイの伝統農業と日本の機械化農業を比較し、日本において持続可能な農業を実現するには何が必要か。

② 持続可能な仕組みづくり

伝統を保存するだけでなく、次世代へ確実に継承するためにどのような新しい活動や工夫が可能か。

③ 持続可能なコミュニティづくり

地域の伝統・価値観・自然環境を守りながら、若い世代が関わり続けられるコミュニティをどう実現できるか。

④ 日本との比較

日本にもトリ・ヒタ・カラナのような調和の思想は存在するか。あるとすれば、それはどこに現れているか。

これらの問いは、日本が直面する「農業の担い手不足」「地域資源の活用」「地方創生」といった課題とも深く結びついています。

 

◆ 生徒はどういうサイクルで学ぶことができるか?

当日の体験を最大化するための事前学習や事後学習では、以下のような学習が可能です。

【事前学習】

  • 「トリ・ヒタ・カラナ」の3つの要素について調べる。
  • スバックがなぜ「民主的な組織」と呼ばれるのか、その仕組みを予習する。
  • 日本の棚田や農業が抱える課題(担い手不足など)を整理し、バリとの共通点・相違点を予想する。

 

【活動中】

  • 棚田の美しさとスバックの仕組みの観察をする
  • 農家やガイドの話を聞き、コミュニティの活動について詳しく知る。
  • 事前学習からの疑問点を質問する
  • 自然との関わりを体験し、気づいたことをメモにまとめる。

 

【事後学習】

  • バリで学んだ仕組みや価値観を整理し、日本との違いを再考する。
  • 持続可能なコミュニティづくりの条件を言語化する。
  • 自分の学校や地域で実践できるアクションプランを構想する。
  • 「地産地消」や「オーガニック」の視点から、自身の食生活を見直す。

 

◆ 当日はどのようなスケジュールになるか?

ツアー当日のタイムライン(例)

09:00|集合(ジャティルイレスト前)

  • 受付、簡単なオリエンテーション。

 

09:10|ブリーフィング(棚田を望むテラス)

  • 棚田の景色を前に立ちながらの説明。
  • 棚田の成り立ちや水の循環、伝統的水利組織 Subak の概要を学ぶ。
  • 安全面や体験時の注意事項を確認する。

09:30|棚田トレッキング(約60分)

  • ジャティルイレストを出発し、棚田を巡って戻る。
  • ガイドによるスバックの解説や質疑応答。

10:30|ジャティルイエコファームへ移動(車で約10分)

  • 到着後、ウェルカムドリンク。

10:45|体験プログラム

  • 田植え体験、農作業体験など(季節や希望に応じて実施)。

バリの伝統料理を楽しむ。

  • 例:ジャティルイ特産の赤米など。

13:00|シャワー/着替え

  • 希望者はシャワー利用可(ランチ前後で調整可能)。

 

13:30|振り返り・写真撮影

  • 体験の感想共有。
  • 持続可能なコミュニティづくりについての気づきを整理。
  • 記念撮影。

 

14:00 │解散

ジャティルイで栽培されているお米なども、お土産として購入が可能です。

 

◆ 安全管理や受け入れ態勢は整っているか?

Jatiluwih Eco Farmでは、教育旅行・研修受け入れを前提とした安全管理体制を整えています。

■ ガイド・運営体制

  • 現地事情に精通したスタッフが同行し、安全面に配慮しながら案内します。
  • トレッキング前に注意事項の説明を実施します。
  • 天候や路面状況に応じてルートや内容を柔軟に調整します。

 

■ 団体受け入れ

  • 大人数の団体にも対応可能(要事前相談)。
  • 事前に人数、年齢層、学習目的を共有いただくことで、体験内容や進行を最適化します。

 

■ 施設環境

  • 集合およびブリーフィングは、ジャティルイレストラン敷地内(大人数の場合屋外の可能性あり)の棚田を一望できる安全なスペースで実施します。

  • ランチはレストラン施設内で提供され、屋根付きの快適な環境で食事が可能です。

  • エコファーム敷地内にはシャワー設備があります。泥んこ体験や農業体験後も衛生的に着替えが可能です。(外から丸見えの状態なので、着替えはトイレ推奨)

  • 通常の石鹸は常備しています(シャンプーは必要に応じて持参)。
  • 清潔なトイレ設備あり。

■ 健康・安全配慮

  • 無理のない行程設計(トレッキング約60分)。
  • 準備するものとしては、汚れても良い服装、サンダル、タオル、着替え、雨具

 

◆ まとめ:世界遺産の棚田で、1000年続く「共生の答え」を探す

ジャティルイ・エコファームでの体験は、単なる農業体験や景色を楽しむ観光ではありません。 それは、「人間・自然・神(精神)」の3つが調和して生きるバリの知恵「トリ・ヒタ・カラナ」が、1000年以上も前から現代まで地続きで機能している奇跡に触れる旅です。

単に古いものを守るのではなく、水を分かち合い、祈りを捧げ、自然のサイクルに寄り添う。このジャティルイの「当たり前の日常」は、効率やスピードを優先しがちな私たちの社会に対し、持続可能な未来を築くための大切な「物差し」を授けてくれます。

「豊かさ」とは、目に見える収穫だけでなく、分かち合う仕組みの中にあること。

「伝統」とは、形を守ることではなく、時代に合わせて「想い」を繋ぐ工夫であること。

「地球との共生」は、遠い理想ではなく、日々の感謝や対話から始まるということ。

ここで得たすべての感覚が、生徒たちが日本に帰り、自分の足元にある地域や自然を見つめ直すきっかけへと繋がるはずです。

 

インドネシア担当:木戸

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